2014年05月

 相続税額の計算上、不動産の財産評価は建物と土地で異なります。建物の場合は固定資産税評価額となりますが、貸家や貸アパートの場合は固定資産税評価額の7割となります。

 土地の場合、評価方法は主に路線価方式と倍率方式の2種類になります。深川市の場合、「1条から7条」の「1番から11番」の宅地は路線価方式により評価額が決まります。それ以外の土地は倍率方式での評価となり、固定資産税評価額の1.0~1.2倍が相続税評価額となります(平成25年度の場合)。

 路線価方式は、道路ごとに定められた路線価を元に宅地の相続税評価額を計算する方法で、毎年7月に国税庁から公表されます。宅地が1方向だけでなく2~4方向で道路と接していて利便性の高い宅地は評価額が上がります。逆に、間口が狭い、奥行きが長い、四角形でなく歪んだ形をしているなど利便性の低い宅地は評価額が下がります。貸家や貸アパートが建っている宅地は、貸家建付地として約8割の評価額になります。

 亡くなった人等の住宅や事業用建物、貸家・貸アパートの敷地であった宅地は、一定の要件を満たすことで評価額から一定の減額を受けることができます。
 
 住宅の敷地の場合、要件を満たしたときは240㎡(平成27年からは330㎡)までの部分の評価額は8割減になります。主な要件は①配偶者が宅地を取得した②亡くなった人と同居又は生計一だった親族が宅地を取得して住んでいる③亡くなった人と別生計で3年超賃貸暮らしだった一定の親族が宅地を取得した、となっています。

 事業用建物の敷地の場合、要件を満たしたときは400㎡までの部分の評価額は8割減になります。貸家・貸しアパートの敷地の場合、要件を満たしたときは200㎡までの部分の評価額は5割減になります。主な要件は①亡くなった人の事業を親族が引き継いで宅地を取得した②亡くなった人と生計一だった親族が営んでいた事業に使われていた宅地の場合は引き続き事業を営んでいて宅地を取得した、となっています。

 住宅の敷地と事業用建物の敷地、貸家・貸アパートの敷地のいずれもある場合は、減額の適用が受けられるのは一定の算式により計算した面積までとなります。

 平成27年度から、相続税の増税が予定されています。相続税は、遺産総額が基礎控除額を超える場合にかかります。この基礎控除額は、平成26年までは5000万円+1000万円×法定相続人の数でしたが、平成27年からは3000万円+600万円×法定相続人の数になります。例えば法定相続人が3人の場合、基礎控除は8000万円から4800万円に変わります。また、相続税の最高税率も上がります。

 相続税額は、主に次の手順で決まります。
①課税される遺産の総額を求める
②債務・葬式費用を控除する
③相続開始前3年以内の贈与財産を加算する
④相続税の基礎控除を差し引く
⑤相続税の総額を求める
⑥各相続人の相続税額を求める

 ①遺産総額を求めます。不動産や株式などの財産は一定の方法により財産評価を行い、相続税評価額を求めます。墓地などは非課税になります。死亡保険金や死亡退職金もみなし相続財産として相続税の対象となりますが、一定の金額は非課税になります。住宅や貸しアパートなどの宅地は、一定の要件で評価額の減額を受けることができます。亡くなった人が保険料を払っていた保険で解約返戻金がある保険なども相続財産になります。相続時精算課税の適用を受けて贈与された財産も相続税の対象に含まれます。

 ②遺産の総額から、借金などの債務や葬式費用を差し引きます。

 ③相続開始前3年以内に贈与を受けた暦年課税財産を、相続税の計算上加算します。贈与の際に支払った贈与税額は、相続税額から差し引くことができます。

 ④基礎控除を差し引きます。法定相続人の数が多くなれば相続税額も少なくなりますが、基礎控除の計算上認められる養子の数は一定の制限があります。

 ⑤基礎控除を差し引いたあとの課税価格の合計額を、実際の遺産分割とは関係なく、法定相続人のみが法定相続分の割合に従って遺産を取得したものとした場合の各々の相続税額を算出し、その相続税額の総額を算出します。

 ⑥相続税額の総額を、相続人等が実際の遺産分割により取得した財産の価額の割合で按分し、相続人等ごとの納付すべき相続税額を求めます。配偶者は、取得した遺産のうち法定相続分と1億6千万円のいずれか大きい金額に対応する部分の相続税額は減額されます。相続人が未成年者や障害者の場合は、一定の相続税額が減額されます。遺産を取得した人が兄弟姉妹や親のある孫等の場合は、相続税額が2割増しになります。

↑このページのトップヘ