2014年01月

 平成25年4月1日から平成27年12月31日までの間、祖父母等からお孫さん等へ教育資金に充てるための金銭等の一括贈与がされた場合、1500万円までは贈与税がかからないこととなりました。

 前回記載しましたように、必要な都度ごとの教育資金の贈与は非課税となります。教育資金の一括の贈与は、使われなかった部分については贈与税の対象となります。これを、一定の要件を満たした場合に限り、贈与税の非課税にする制度です。

 この非課税の適用を受けられる個人(以下「受贈者」)は、30歳未満に限られます。贈る側も、受贈者の直系尊属(父母、祖父母など)に限られます。

 贈与される金銭等は教育資金に充てるためのものに限られます。この場合の教育資金は、次のものをいいます。
①学校等に対して直接支払われる入学金、授業料、入学試験の検定料、学用品の購入費や修学旅行費や学校給食費など、学校等における教育に伴って必要な費用など
②学校等以外に対して直接支払われる学習塾、そろばん、水泳、野球、ピアノ、絵画など、教育やスポーツ、文化芸術のための習い事の代金やそのために必要な品物の購入代金で社会通念上相当と認められるもの

 非課税となる金額は1500万円までですが、学校等以外に支払う金銭については、そのうちの500万円までが限度となります。

 この規定の適用を受けるには、教育資金非課税申告書を提出して金融機関で教育資金口座の開設等を行う必要があります。また、実際に教育資金口座から払出し及び教育資金の支払を行った場合、教育資金として支出したことを証する書類(領収書等)を提出する必要があります。これらの手続きは金融機関等で行い、税務署での手続は不要です。

 受贈者が30歳に達するなどにより教育資金口座に係る契約が終了した場合、この制度の適用を受けて贈与した金額から、教育資金として支払われた金額を差し引いた残額があるときは、その残額分の贈与がその終了の年にあったものとなります。このとき、その年の贈与税の対象となり、贈与税の申告及び納付を行わなければなりません。

 昨年12月下旬に、国税庁は「扶養義務者(父母や祖父母)から「生活費」又は「教育費」の贈与を受けた場合の贈与税に関するQ&A」を公表しました。元来、親族間での生活費や教育費のための贈与は贈与税の非課税となっていましたが、その範囲が明確ではなかったため、このQ&Aで明確にされました。

 税法上、扶養義務者から受けた生活費や教育費のための贈与で通常必要と認められるものには、贈与税がかからないとされています。「通常必要と認められるもの」は、贈与を受けた者(被扶養者)の需要と贈与をした者(扶養者)の資力その他一切の事情を勘案して社会通念上適当と認められる 範囲の財産をいいます。

 教育費は、教材費、文具費、通学のための交通費、学級費、修学旅行参加費等をいい、義務教育に係る費用に限りません。

 婚姻に当たって、①子が親から婚姻後の生活を営むために、家具、寝具、家電製品等の通常の日常生活を営むのに必要な家具什器等の贈与を受けた場合②それらの購入費用に充てるために金銭の贈与を受け、その全額を家具什器等の購入費用に充てた場合等についても、贈与税の対象とならないことが明確化されました。

 また、①子の結婚式及び披露宴の費用を親が負担した場合②出産に要する費用で検査・検診代や分娩・入院費に充てるために贈与を受けた場合③新生児のための寝具、産着等ベビー用品の購入費に充てるため金銭の贈与を受けた場合④子が居住する賃貸住宅の家賃等を親が負担した場合は、贈与税の対象とはなりません。

 これらの場合の非課税となる生活費や教育費は、必要な都度贈与された場合であって、数年分一括して財産の贈与を受けてその財産が使われずに預貯金のままであったり、株式や家屋の購入費用に充てられた場合等のように、その生活費又は教育費に充てられなかった部分については、贈与税の対象となります。

なお、「扶養義務者」とは、次の者をいいます。
①配偶者
②直系血族及び兄弟姉妹
③家庭裁判所の審判を受けて扶養義務者となった三親等内の親族
④三親等内の親族で生計を一にする者

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